理化学研究所脳科学総合研究センターの研究チーム(御子柴克彦チームリーダーら)と藤田保健衛生大学総合医科学研究所(宮川剛教授ら)の共同研究チームは、細胞内カルシウムチャネルの制御因子であるアービット(IRBIT)が、脳神経系においてα型カルシウムカルモジュリン依存性キナーゼII(CaMKIIα)の活性制御を介して、注意力や衝動性の制御に関わる脳内カテコールアミン量の恒常性を維持していることを明らかにした。
人間の気分や行動は、脳内で働く神経伝達物質であるモノアミンにより制御されている。モノアミンの中でもドーパミンやノルアドレナリンといったカテコールアミンは、注意力や衝動性の制御に関わっており、その異常は多くの精神神経疾患で見られる多動障害や社会行動異常を引き起こす原因の一つと考えられている。
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