製薬大手4社の2014年度決算が15日に出揃った。アステラス製薬は増収大幅増益と好調だったが、最大手の武田薬品がアクトスの関連訴訟で和解金と関連費用の支払いで3241億円を計上し、上場以来初の赤字に転落。第一三共は、スイスのロシュから導入した抗癌剤「ゼルボラフ」の営業権の減損損失が響き、二桁の営業減益となったほか、エーザイは主力のアルツハイマー病治療剤「アリセプト」と胃潰瘍治療剤「パリエット」が不振で、約6割の営業減益と厳しい決算となった。
武田薬品は、実質ベースで前期比2.8%増の1兆7778億円と増収を確保した。高血圧症治療剤「カンデサルタン」やプロトンポンプ阻害剤「ランソプラゾール」などの大型製品が後発品影響を受けたが、グローバルで新製品がカバーした。昨年度上市した抗うつ薬「ブリンテリックス」と潰瘍性大腸炎治療剤「エンティビオ」など4製品で約1000億円近くを稼いだ。
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