◆増え続ける医療費をいかに抑制するかが、国家財政上の課題になっている。対策の一つがジェネリック医薬品の使用促進だ。病院での切り替えや薬局での患者説明など、薬剤師が果たす役割は大きい。近年は残薬の解消でも薬剤師の存在意義が強調されている
◆これらの対策には確かに効果があるだろう。しかし、この二つだけが注目を集めるのは残念だ。薬剤師が医療費抑制に貢献できるアプローチはほかにもあるからだ。攻め込むべき本丸はまだ残されている
◆その一つは必要以上に多剤を併用する「ポリファーマシー」の解消だ。日本老年医学会は「高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015」案を公表した。今後、正式に発表されるこの指針を参考にすれば、薬剤師は処方に介入しやすくなるのではないか
◆また、効果がほぼ同じなら、より安価な薬剤を選ぶように医療機関ごとに使用基準を定める方法もある。医師の処方権を侵害するため、実現は容易ではないが、経済性を考慮した処方設計を医師と薬剤師が協働で推進できるようになれば面白い。
医療費抑制に貢献できるアプローチ
2015年05月27日 (水)
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