九州大学病院薬剤部は安川電機、日科ミクロンと共同で抗がん薬を全自動で調製するロボットを開発し、一部の患者を対象に9月から実際の活用を開始した。片腕に七つの関節を持つヒト型双腕ロボットが、きめ細かな動きで抗がん薬を調製する。ストッカーを併設して夜間などに無人でも稼働するよう機能開発を進め、来年4月以降の発売を目指す計画だ。
抗がん薬を注射器で処方通りに抜き取り、輸液に混合して払い出す工程をロボットが無菌環境下で自動的に行う。正確な調製によって抗がん薬投与の安全性が向上するほか、医療従事者の抗がん薬曝露を低減できる。ロボットに業務を代替させることで、薬剤師のマンパワーの効率的な活用にも役立つ。
* 全文閲覧には 薬事日報 電子版 » への申込みが必要です。