日本医療研究開発機構(AMED)は、製薬会社から無償で集めた化合物でアカデミア発創薬シーズの実用化を目指す官民連携基盤「産学連携スクリーニングコンソーシアム」(DISC)が始動するのに伴い、22日に都内で発足式を開催した。AMEDの末松誠理事長は冒頭、産学が分離していた状況を、異なる言語や宗教による対立で小さな国に分断されたバルカン半島の歴史になぞらえ、「バルカニゼーションの排除が、医療研究開発速度の最大化をもたらすことは間違いないと確信している」と産学連携による創薬に意欲を示した。
DISCは、創薬支援ネットワークで評価したアカデミア発のシーズと、参加企業22社から集めた20万化合物で構成された大規模ライブラリーを、AMEDの運営のもとマッチングさせるシステムで、産学連携によるシーズの実用化を図る。シーズとなる創薬標的に対し、活性を示すヒット化合物がスクリーニングされ、実用化へとつながった場合、化合物を提供した製薬会社は導入オプション権を持ち、アカデミアはシーズの対価として、研究用にヒット化合物を獲得できる。
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