武田薬品は、ヘルスケア部門のロングセラーブランド「ハイシー」から、ビタミンC・B2・B6とローヤルゼリー配合のドリンク剤「ハイシーローヤル」(指定医薬部外品)を27日に新発売する。美容への関心が高く、エイジングケアも気になり出した40代を中心とする“オトナの女性”をメインターゲットに『家事や仕事から解き放たれた束の間の休息タイムに最適なドリンク剤』をコンセプトとしており、「ビタミンCとローヤルゼリー配合でノンカフェインは、ドリンク剤では同品のみ(4月現在)。飲みやすく続けやすい味と価格(1本50mLで税別希望小売価格180円)で、オトナの女性のキレイと元気を応援していきたい」(同社)とする。
市場調査会社のデータでは、ドリンク剤のマーケット規模は2015年度が1800億円(前年比0.6%減)で、過去6年間で前年を上回ったのは猛暑となった10年度のみという。こうしたダウントレンドが続いているドリンク剤市場の中で、伸びは鈍化してきているものの拡大傾向にあるのが女性向けドリンク剤で、15年度は約9%のシェアを占める。
同社では、05年まではTVCMを含め積極的にハイシーブランドの訴求を行っていたが、その後は一時休止に近い状態にあった。生活者とのコミュニケーションを復活させたのが、5年前のブランド50周年の節目の時で、「この際に認知・購入経験の回復に大きく貢献したのが40代女性」という。実際にドリンク剤(医薬部外品)を購入する女性の年代別調査でも、購入率は40代が最も高く、ドリンク剤市場は40代女性が牽引役となっている。
一方、女性向けドリンク剤を主に飲用するという20~50代女性265人に、飲用時間帯を調査したところ、朝の出勤前に家で飲む人も多いが、最も高かったのが「就寝前」で、4割弱が回答するなど、一つの習慣として定着していた。同じく同社が40代女性に行った調査(対象111人)では、ドリンク剤に配合されていたら“買いたい気持ちが高まる成分”として、特にビタミンCとローヤルゼリーの人気が高かった。
こうして誕生したのが「ハイシーローヤル」で、ビタミンC500mg、ビタミンB2リン酸エステル15.25mg、ビタミンB610mg、ローヤルゼリー300mg、ニコチン酸アミド60mg、ビオチン500μg、カルニチン塩化物100mg、イノシトール400mgを配合。糖類ゼロでカロリーオフ(4kcal)、夜でも飲みやすいノンカフェインも特徴で、爽やかなマスカットとシトラスの香りの、甘さ控えめの飲みやすい風味に仕上げた。
武田薬品では「アリナミンは、どうしても女性からすると若干遠い存在のようで、これまでも様々なアプローチはしてきているが、男性のイメージが根強いようだ。今回女性のイメージが強いハイシーのブランドを使い、さらなる女性のドリンク剤ユーザー獲得を目指した」(魚住明広コンシューマーヘルスケア・マーケティング部マーケティンググループマネジャー)とする。
同品の発売と同時に「オトナの疲れは、顔に出る!」を訴求したTVCMも放映予定で、マスコミと連動した各種プロモーションツールも活用し、店頭展開をバックアップしていくという。