ジェネリック医薬品の数量シェア80%に向けて、鍵となるのが原薬の安定供給と品質。ただ、原薬に関しては海外メーカーからの輸入に依存しているのが現状にある。日本と海外では、製造方法や製造管理、品質管理に関する情報を登録する「原薬等登録原簿」(マスターファイル:MF)制度に違いがあり、海外メーカーが日本向けに原薬を輸出する場合にMF変更を行うと、他国とは異なる特別な対応が求められ、安定供給上の障害になっているという。21日に東京ビッグサイトで開催された「国際医薬品原料・中間体展」(CPhI Japan)の原薬国際調達フォーラムでは、中国、韓国、インドの業界団体代表から、日本のMF登録制度に対し、簡略化を求める声が相次いだ。
インド医薬品輸出品協議会顧問のグルプリート・サンドゥ氏は、インドから日本への原薬輸出に関し、製造工程変更や製剤改良などで重要なMFの変更を行う場合に、一変申請から承認までにかかる期間が、「最低1年かかる」との問題を提起。「日本のパートナーへの製品供給ができず、日本の制度に対応するのが難しくなっている」と安定供給に支障を来すとして、承認品目での重大なMF変更手続に関しては、1年から半年への審査期間短縮を求めた。
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