日本で上場しているバイオベンチャー発の開発候補物質が、承認申請手前の第III相試験で失敗する事例が相次いでいる。米アキュセラ・インクが開発するドライ型加齢黄斑変性治療薬候補「エミクススタト」が5月にトップライン結果で有効性評価項目を達成できなかったのに続き、アンジェスMGがNF-κBデコイオリゴDNAを用いたアトピー性皮膚炎の軟膏製剤、ナノキャリアがドラッグデリバリーシステム(DDS)技術を開発し、日本化薬に導出したパクリタキセル内包の高ミセル化抗癌剤「NK-105」が転移性乳癌での有効性という高い壁を越えられなかった。ベンチャー発新薬の難しさが改めて浮き彫りになった格好だ。
NF-κBデコイ、アトピー有効性示せず‐アンジェスMG
アンジェスMGは、アトピー性皮膚炎を対象としたNF-κBデコイオリゴDNAの軟膏製剤の国内第III相試験のトップラインデータについて、対照薬のプラセボ群に対し、主要評価項目の「皮膚症状スコア」の変化で統計学的な有意差を示すことができなかったと発表した。
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