TOP > 無季言 ∨ 

「筋が通らない」

2008年02月01日 (金)

◆「筋が通らない」。厚生労働大臣政務官が、ある業界団体の新春祝賀会のあいさつで、薬害肝炎問題に触れた際に使った一節だ。一律救済は結果的に首相の政治決断で決着したが、行政の立場からすれば、この解決法は確かに筋の通らないものなのかもしれない
◆しかし一方で、薬価制度について、常に筋が通らない提案をしてきたのもまた厚労省である。市場拡大再算定と特例引き下げはその最たる例。それだけに、この発言に違和感を感じた
◆そもそも、薬価制度は銘柄別収載と市場実勢価格主義を基本とする。薬価調査で得られた市場実勢価格を反映させるのが筋であるのにもかかわらず、社会保障費の2200億円の自然増削減という名の下、厚労省は「これでもか、これでもか」となりふり構わず、次々と薬剤費抑制の提案を続けてきた。議論を振り返ると、制度の根底にある「市場実勢価格主義」というのは、どこへいったのかと思えるほどだ
◆4月以降、中長期的な視点から、薬価制度に関する議論が本格的にスタートする。今度こそ、「筋の通る議論」を期待したいところだ。



‐AD‐

同じカテゴリーの新着記事

薬剤師 求人・薬剤師 転職・薬剤師 募集はグッピー
HEADLINE NEWS
ヘルスデーニュース‐FDA関連‐
新薬・新製品情報
人事・組織
無季言
社説
企画
訃報
寄稿
新着記事
年月別 全記事一覧
アカウント・RSS
RSSRSS
お知らせ
薬学生向け情報
書籍・電子メディア
書籍 訂正・追加情報
製品・サービス等
薬事日報 NEWSmart
「剤形写真」「患者服薬指導説明文」データライセンス販売
FINE PHOTO DI/FINE PHOTO DI PLUS
新聞速効活用術