日本精神薬学会の創立記念講演会が11日、都内で開かれ、シンポジウムで精神科医療における薬剤師の役割が議論された。多剤大量処方が問題となっている精神科領域だが、処方箋を応需する薬局薬剤師には苦手意識が存在していることが紹介されたほか、病院では定量的なデータを活用した臨床判断に基づき、一人の患者に一つの薬物療法を行えるような処方支援が重要な役割との意見が出た。
瀬野川病院(広島市)の桑原秀徳氏は、臨床業務に従事している薬剤師にとって、「観察しなければならない現象は患者のアウトカムにほかならない」と述べ、精神疾患患者の真のアウトカム評価には、定量的なデータの活用がカギになるとした。
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