内閣府が行った「科学技術と社会に関する世論調査」によると、科学技術についてのニュースや話題に「関心がある」と回答した人が約6割と、調査を開始以来、過去最高となった。環境問題への関心の高まりが背景にあるようだ。
調査は昨年11012月に、全国の20歳以上の男女3000人を対象に行い、1667人(回収率55・6%)から回答を得た。1980年に始められ、今回で7回目。
科学技術のニュースや話題に「関心がある」もしくは「ある程度ある」と答えた人は、前回調査(2004年2月)から8・4ポイント増の計61・1%で過去最高となった。男女別では、関心があると答えた男性は71・7%、女性は51・9%だった。全体的に年齢が上がるほど関心が高くなる傾向がみられた。
また、「科学者や技術者の話を聞いてみたいか」という問いに対しても、「聞いてみたい」と答えた人が前回の50・7%から10ポイントほど増え、60・4%となり、科学技術への関心が高まっていることを示した。
さらに、「社会の新たな問題は科学技術で解決される」と考えている人は62・1%で、前回の34・9%から大幅に増加。科学技術の発展によって貢献が期待される分野としては、「地球環境や自然環境の保全」(72・8%)、「資源・エネルギー開発やリサイクル」(71・4%)、「廃棄物の処理・処分」(48・5%)など、環境問題が上位を占めた。
これらの結果について内閣府は、地球温暖化など環境問題が身近な話題となり、「その解決方法の一つとして科学技術への期待が高まっているのでは」と話している。
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2006年04月18日