小林製薬は、就寝時に口に貼りつけ鼻呼吸を促し、睡眠の質向上が期待できる「ナイトミン鼻呼吸テープ」(衛生雑貨品)を13日に新発売する。同社では将来的な新市場の創造や利益貢献が期待できる新製品を“導入重点品”と位置づけ、発売から半年の間に3回の店頭展開の山を設け、販促提案を行う戦略を行っているが、今春投入の新製品11品目のうち、導入重点品とするのが「ナイトミン鼻呼吸テープ」。口にテープを貼り、鼻呼吸に誘導する方法は睡眠に関係する専門医も推奨していることから、同品による新習慣の認知を促進して“睡眠プロブレム市場”の開拓を目指す。
起床時に口やのどの乾き、のどのイガイガを感じる、または“いびきの実感がある”という人は、就寝中の気づかないうちに口を開けて「口呼吸」をしている可能性がある。口呼吸をしていると、口内から水分が蒸発するため口・のどが乾燥する。また、舌の付け根が落ち込むことで空気の通り道が狭くなり、いびきが発生する。さらには“睡眠の質”を低下させることになる。
口にテープを貼って鼻呼吸を促し、舌の落ち込みを抑える方法は、口腔内を潤わせる口腔ミストや、鼻腔を物理的に広げる鼻腔拡張テープと比べ、口・のどの乾きやいびきを効果的に予防できることから、医療機関でも推奨されている。
小林製薬では「寝起きが悪い」「日中眠気を感じる」など、睡眠に関する悩みを抱える生活者が多いことから、これまでになかった“口呼吸の予防”という側面からアプローチを行った。「開発に際しては、実際にマンスリーマンションを借りて効果実証実験に取り組み、パッケージに『安眠』と記載できるほどのデータを集め、今回の発売に至った」(同社)とする。
「ナイトミン鼻呼吸テープ」は、やわらかい医療用素材(シリコン系粘着剤)と、特殊形状(波形のくびれによる高い伸縮性)により、皮膚を引っ張らないので、長時間貼っていても剥がす時に痛くない。また寝ている間も剥がれにくい。消費者モニターでも、同品を一度使うと継続的に使用してもらえる可能性が確かめられたという。15枚入り、オープン価格。
同社では今後、TV・ウェブ広告と店頭展開を連動させ、トライアル獲得を目指す考え。育成に向けた具体的な3本の矢として、まずは睡眠改善薬売場との関連陳列など多面展開で露出を図り(1の矢)、次に8~10月頃には衛生マスク売場との関連陳列など秋冬シーズンに向けた売り場展開を図る(2の矢)。そして口・のど乾燥対策の最需要期となる12月~1月頃にも衛生マスク売場との関連訴求に力を入れるなど(3の矢)、「就寝時の新習慣として市場に定着させたい」としている。