
小林製薬は、中年期以降の記憶力低下が気になる人に向けた、生薬「オンジ」を配合した「ワスノン」(第3類医薬品)を28日から薬局・薬店、ドラッグストア等を通じ新発売する。生薬オンジが脳内の情報伝達を活性化させることで、記憶力の低下に働きかけ、加齢に伴う“物忘れ”を改善する。
記憶は、受け取った情報を覚える(記銘)、保持する、思い出す(想起)の3ステップから構成されている。加齢による記憶力の低下は、情報は頭に入るものの、それを保持し、思い出す力が低下している状態と言える。しかし、軽度の認知障害となると覚える力も低下し、新しい情報が脳に入りにくい状態になる。
こうした記憶力や認知機能の低下は、脳内の神経機能の低下、年齢と共に脳内の神経細胞が萎縮することが原因とされ、脳海馬の神経萎縮や認知症の原因物質(アミロイドβ)による神経萎縮を保護することが、物忘れや記憶力の低下の改善につながる。
同社が行った調査では、40歳から79歳の男女の約4割が「物忘れが気になる」と回答。さらに、約半数が物忘れへの対処(運動やストレッチ、バランスの良い食事など)を行っているにもかかわらず、そのうち9割が現状の対処法に満足していないことが明らかとなったという。そこで、こうした中年期からの物忘れや記憶力の低下が気になる人に向けて「ワスノン」を開発した。
同品に配合されているオンジは、中国の古典書「神農本草経」に物忘れの効果が記載されるなど、古くから用いられている生薬で、小林製薬ではこのオンジの効果を余すことなく生かすため、生薬に含まれる記憶力の改善に役立つ成分を分析。産地やオンジの根の太さにもこだわったという。さらに、オンジのエキス抽出方法を工夫し、記憶力の改善に役立つ成分を多く抽出できるよう製法にもこだわった。
1日量(6錠)中に、有効成分「オンジエキスEX」750mg(オンジ3.0gより抽出)を配合。このオンジエキスEXが、脳内の情報伝達を活性化させることで、記憶力の低下に働きかけ、覚える力や思い出す力に作用する。また、オンジには独特の“えぐみ”があるが、これを最小限に抑えるため顆粒ではなく、服用しやすく継続しやすい錠剤に仕上げた。
大人(15歳以上)1回2錠を1日3回、食前または食間に服用する。税別希望小売価格は42錠(パウチタイプ)1000円、168錠3700円。