中堅・中小企業のM&A仲介実績No.1の日本M&Aセンター(東京千代田区)は、今月15日から全国10会場で「成功したオーナーが語る調剤薬局M&Aセミナー」(参加無料)を開催する。同社によると調剤薬局業界はここ数年、後継者問題に加えて「業界再編の動きの中で自社の将来発展を見据え、経営能力の高い企業や資本の厚い企業、シナジーのある企業とのM&Aを積極的に検討するオーナーが増えている」という。次回の報酬改定も迫る中、今年に入ってもM&A件数が増加傾向にあることから、今回のセミナーでは実際に友好的な譲渡を実現できたオーナーの体験談と共に、同社の調剤薬局業界に精通した専門コンサルタントが業界の今後を展望する。
薬価差益の縮小、診療報酬抑制による収益減など、調剤薬局の経営環境が今後厳しくなることが予想される中、大手薬局チェーンの出店加速に加え、ドラッグストア業界が本格的に調剤事業を強化する動きも目立っている。さらには、大手チェーンの積極的な薬剤師採用もあり、中堅・中小規模の薬局では薬剤師の採用費や教育費の高騰、人材確保が大きな課題となっている。
医療・調剤薬局業界に強いコンサルタントを有する日本M&Aセンターでは、これまでに累計で210件を超える調剤薬局のM&A成約実績があり、「今年も事業承継、譲受に関する相談が急増している。中小規模の調剤薬局の再編は今がピークであり、譲渡タイミングがベストな時期の今こそ、事業承継を検討することが望ましい」(同社業界再編部)とする。
「成功したオーナーが語る調剤薬局M&Aセミナー」は、15日に東京(同社東京本社)と高崎(ワシントンプラザ)、22日に大阪(同社大阪支社)と仙台(リッチモンドホテルプレミア仙台駅前)、23日に福岡(ANAクラウンプラザホテル)と広島(ガーデンパレス)、29日に札幌(グランドホテル)と盛岡(ホテルルイズ)、30日に名古屋(名鉄ニューグランドホテル)と横浜(横浜国際ホテル)の計10会場で開催する。時間はいずれの会場も午後1時~3時15分。
全ての会場で譲渡オーナーによるM&A体験講演が行われ、東京・大阪・福岡・札幌・名古屋会場では、高階誠心堂(熊本県人吉市、阪神調剤ホールディングに譲渡)の高階豊晴社長が、M&A後も経営者として活躍している現状を第1部で講演。続く第2部では、これまで90件を超えるM&A成約実績のある日本M&Aセンター執行役員・業界再編部長の渡部恒郎氏が、「報酬改定直前!M&Aの件数は倍増へ」と題し講演する。
一方、高崎・仙台・広島・盛岡・横浜会場では、第1部としてアンナカ薬局(群馬県安中市、メディカルシステムネットワークに譲渡)の佐鳥俊幸前社長が、薬剤師採用の悩みを一気に解決でき、自身も新たなステップに取り組んでいる現状を紹介。第2部では、同じく業界再編部で調剤薬局業界を担当するM&Aアドバイザーの山本夢人氏が、オーナー満足度の高い成功するM&Aについて解説する。
譲渡後の薬局の従業員からは「大手の傘下に入ったことで、転勤やシフトなど柔軟に対応してもらえるようになった」「研修制度が充実していてスキルアップできる」などの声が多いのも、同社が手がける“友好的M&A”の特徴。また、M&A体験談の高階氏も薬剤師の子息があったが、大手と組んで会社を成長させることを決断し、現在も活躍していることからも、後継者がいるオーナーも必聴のセミナーといえよう。詳細は同社サイト(https://www.nihon-ma.co.jp/)