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動き出す薬バイアル最適化‐カギは安全性、薬剤師に問題意識

2017年8月21日 (月)

医療費減と曝露対策で注目

 抗癌剤等の注射薬について、一つのバイアルを1回分使用して残った薬を廃棄せず、2人目以降の患者にも複数回使用する薬剤バイアル最適化(DVO)の取り組みが日本でも動き出しつつある。高価な薬剤のムダ削減が大きな狙いで、既に病院薬剤部からDVOの導入効果を試算した研究成果が複数報告されるなど、医療現場でも薬剤費削減に向けた問題意識が高まってきた。7月には、厚生労働省が一つのバイアルに残った薬を2人の患者に調製した場合の保険請求は「使用量に応じて請求し、2バイアル分は請求できない」との見解を通知し、過剰な保険請求に一定の歯止めをかけた。ただ、最大の問題は安全性の確保になる。厚労省は今年度、安全性確保に必要な条件などを検討する調査研究を行う予定だが、閉鎖式接続器具を用いたDVOの導入は医療費削減だけでなく、抗癌剤の曝露対策にもつながるだけに、医療の安全に貢献する薬剤師主導のエビデンス作りが期待されそうだ。

 抗癌剤の廃棄量に注目し、閉鎖式接続器具を用いたDVOの導入を提言していたのは、慶應義塾大学大学院経営管理研究科の岩本隆特任教授。その医療費削減効果を年間最大で約400億円と試算し、抗癌剤の保険請求を使用量ベースに変更すること、閉鎖式接続器具導入に診療報酬上のインセンティブを与えることなどを主張していた。


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