エーザイとIoT製品の開発を手がけるMAMORIOは、認知症患者や高齢者を対象とするお出かけ支援ツール「Me-MAMORIO」(みまもりお)を新発売した。認知症患者や高齢者が近距離無線通信規格「Bluetooth」を搭載した同製品を携帯することで、家族や介護関係者が使用者の位置情報をタブレット端末で確認でき、ケガやトラブルに未然に対応できることが期待される。
Me-MAMORIOは、軽量で丸いボタン形状の小型タグで、同製品の使用者が、アプリケーションをインストールしたスマートフォンを持つ地域住民、駅などに設置された固定受信装置に近づくと、同製品の位置情報が自動的にサーバーに送信される。家族や介護者は、位置情報をスマートフォンなどで確認することが可能だ。認知症患者や高齢者が携帯しやすいように、上着や帽子に縫い付けたり、鞄や財布などに入れることもできる。
製品は、MAMORIOの公式サイトで販売する。また、エーザイのhhcソリューション事業部20人が、提携先の自治体や医師会などに同製品の営業を行う。
エーザイとMAMORIOは、昨年に同製品の開発提携に関する契約を締結し、自治体や地域住民などの協力のもと、実用化に向けた実証実験を行ってきた。その結果に基づき、認知症患者や高齢者の自由な外出支援には、人的ネットワークを含む見守り環境の整備が重要であるとの見方を示している。