米セルジーンは、血液癌でのトップ企業に向け、今月に入ってバイオベンチャーに対する大型買収を相次いで実行した。8日には今年半ばに米国申請を予定し、大型化を期待する骨線維症治療薬のJAK2阻害剤「フェドラチニブ」を持つ米インパクト・バイオメディスンズを総額70億ドルで、22日にはキメラ抗原受容体T細胞(CAR-T)療法やT細胞療法を強みとする米ジュノ・セラピューティクスを総額90億ドルで買収すると発表。合計で160億ドル(約1兆7600億円)となる可能性もある。いずれも同社にとって過去最大級の買収額となっており、2020年には新薬売上を年200億ドル水準まで引き上げる。世界の製薬企業の中でも売上に対する研究開発費率が40%と突出する同社だが、積極的な他社買収に乗り出している。
インパクト・バイオメディスンズは、フェドラチニブの開発を進めるバイオベンチャー。骨線維症を対象にプラセボと比較した第III相試験では有効性の主要評価項目を達成したほか、同適応症でノバルティスが販売するJAK1/2阻害薬「ジャカビ」(一般名:ルキソリチニブ)に抵抗性を示す患者を対象とした第II相試験も実施している。これらの試験データに基づき、今年半ばに承認申請する予定だ。
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