武田薬品と米ジンファンデル・ファーマシューティカルズは、アルツハイマー病(AD)に起因する軽度認知機能障害の発症遅延に対する有効性を検討するチアゾリジン系薬剤「ピオグリタゾン0.8mg徐放製剤」のグローバル第III相試験「TOMMORROW試験」を中止すると発表した。中間解析で有効性が確認できなかったため。試験結果は今後、学会等で発表し、情報を提供していく予定。
同試験は、ADに起因する軽度認知機能障害の発症リスクを予見するため、遺伝情報に基づくバイオマーカーを用いた評価手法(BRAA)を検証すると共に、BRAAにより発症リスクが高いと診断された認知機能が正常な高齢者を対象として、ピオグリタゾン0.8mg徐放製剤投与によるADの発症遅延効果を検討した試験。ピオグリタゾンは2型糖尿病治療薬「アクトス」の有効成分で、評価手法として採用されたBRAAは、従来の発症リスク指標である年齢、アポリポ蛋白質Eに、TOMM40遺伝子型を加えた三つの要素によって構成されるアルゴリズムを使用し、発症リスクの予見精度を高めることを目指していた。
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