一般社団法人日本コミュニティファーマシー協会(略称JACP、代表理事吉岡ゆうこ氏)は、「人々の生活圏を舞台とした健全な地域社会づくりに貢献するコミュニティファーマシーを創造すること」を目的に、様々な活動を続けているが、今年度も「ドイツ薬学視察旅行」を6月4~9日に実施する。
JACPでは、長い歴史の中で街の薬局として厳然として機能してきたドイツの薬局の業態に範を取り、その長所を日本の薬局に取り入れ、具体的なアクションプランとして“日独融合型薬局”という新しい業態提案を軸に据えており、毎年この視察を行っている。今年は、ドイツの「薬局の日」が6月7日に当たり、それを中心とした視察内容とした。
訪問地は、ハイデルベルク、シュヴェービッシュ・グミュント、ロッテンブルク、チュービンゲンなど。ハイデルベルクでは街の薬局、大学附属病院内の薬局、大学薬学部、高齢者施設を、シュヴェービッシュ・グミュントではWELEDA社農園を、ロッテンブルクではJACPメンバーでもあるアッセンハイマー慶子氏が経営するドイツの薬局を、ドイツの「薬局の日」当日に訪問し、地域の人たちと薬局のつながりを視察する。
このアッセンハイマー慶子氏の薬局は、ドイツの薬局の健康サポート機能が標準装備されており、機械化も進んでいるようで、「日本の診療報酬・調剤報酬改定の内容を見ると、医師の働き方改革、かかりつけ医、遠隔診療(ICT化の動き)、薬局の機能重視の改定内容となっている。ドイツの薬局を参考に、今後の日本の薬局の姿を探っていければ」(吉岡氏)とする。
日程は4泊6日で、利用宿泊施設はCrown Plaza(ハイデルベルク)、Krone(チュービンゲン)、利用航空会社は日本航空。旅行代金はJACP会員が46万8000円、一般参加が49万8000円(いずれも2人1室利用)。詳細は協会HP(http://www.ja-cp.org/)
このほか同会では、「患者のための薬局ビジョン」で掲げられている、かかりつけ薬剤師・薬局機能、健康サポート機能、高度薬学管理機能を修得するための知識、技術、態度、コンピテンシー涵養のための「CP研究会」を開催しており、今後の予定は次の通り。
第2回(6月3日)=健康サポート薬局体験(薬膳料理と講義)、第3回(8月26日)=災害薬事コーディネーターの役割・AED体験と備災対策、第4回(10月28日)=残薬解消の取り組み・実践編(会場は東京四谷のスクワール麹町。第2回のみ水戸市での開催)。また、同日はそれぞれ「健康サポート薬局経営塾」も併催される。