小野薬品の相良暁社長は、17日に都内で記者会見し、主力の抗PD-1抗体「オプジーボ」が競合する米メルクの「キイトルーダ」に言及。非小細胞肺癌の初回治療を対象とした第III相試験が好結果だったことに触れ、「われわれの業績に影響が出るのは1年半後」とし、それまでにオプジーボの製品価値を最大化させることで対抗していく構えだ。昨年度に悪性胸膜中皮腫や腎細胞癌の1次治療の申請を済ませ、今年度は食道癌や小細胞肺癌のほか、肝細胞癌や非小細胞肺癌の一次治療の効能追加申請を行う予定で、「効能追加でカバーしていきたい」と述べた。
現在、オプジーボは六つの癌腫で承認を取得し、承認と後期開発段階を含めると14癌腫に上る。相良氏は、未治療進行期非小細胞肺癌を対象にオプジーボの単剤療法を検討した第III相試験「CheckMate-026」で主要評価項目を達成できなかったことを「懸念材料」とする一方、「肺癌ではキイトルーダの成績が良かったが、逆に頭頸部癌や胃癌ではキイトルーダが失敗し、オプジーボが成功した」と癌種によって形勢が変わるとの見方を示した。
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