協和発酵は24日、オーストラリアのバイオ医薬品企業「アラーナセラピューティクス」と大腸癌治療用抗体「ART104」に関する共同研究開発契約を締結したと発表した。両社は、ART104に対し、協和発酵の高活性抗体作製技術「ポテリジェント」「コンプリジェント」を応用して効果を増強させ、共同開発を進める。早ければ2010年に臨床試験を開始し、15年の上市を予定している。
今回の契約に伴い、協和発酵はアラーナ社に契約一時金として400万米ドル、開発の進捗に応じたマイルストーンとして400万米ドルを支払う。また、協和発酵は、日本・韓国・中国など、オーストラリアを除くアジアにおける独占的な開発・販売オプション権を保有することになり、アジア地域で製品販売を行った場合は、販売額に応じたロイヤルティをアラーナ社に支払う。一方、欧米におけるART104の権利は、協和発酵とアラーナ社の両社が共有する。
アラーナ社が開発中のART104は、大腸癌細胞の抗原を特異的に認識する抗体。現在、非臨床試験が進められているが、両社はART104にポテリジェント、コンプリジェント技術を応用することで、早期のPOC確立を目指していく考え。
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