製薬企業の非臨床安全性評価で、実験動物にヒトの疾患を再現したモデル動物の利用が増加傾向にあることが、日本製薬工業協会医薬品評価委員会基礎研究部会の調査で明らかになった。規制当局からの要求によって、疾患モデルを用いて実施された試験が、直近2年間で3試験認められ、疾患モデル動物を用いた試験結果を安全性評価の手がかりとする規制当局の姿勢も浮き彫りになっている。今後、医薬品開発でヒト由来細胞や遺伝子改変などを含め疾患モデル動物の有効活用が進む可能性がある。
臨床での副作用予測をめぐっては、正常動物を用いた試験では限界があり、ヒトの疾患を再現させた動物疾患モデルを用いた試験が増加している。医薬品の非臨床安全性評価に疾患モデル動物を用いることにより、薬理学的作用や薬物動態、疾患に関連する標的分子の発現、臨床での用法/用量、安全性に関して有益な情報が得られる可能性が指摘されている。
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