京都市立病院は昨年4月から、外来がん患者の蛋白尿発現の有無を調べる検査オーダを薬剤師が代行入力する「プロトコールに基づく薬物治療管理」(PBPM)に取り組んでいる。VEGF阻害剤の副作用である蛋白尿の発現を把握する検査オーダを医師が入力していなかった場合、薬剤師が代わりに入力する。先の日本病院薬剤師会近畿学術大会で同院薬剤科の目黒裕史氏は「PBPMの導入によって尿蛋白定性検査の実施率は飛躍的に上昇した」と成果を語った。
同院は以前、VEGF阻害剤を含む薬物療法を実施していた外来がん患者で、ネフローゼ症候群が発現した症例を経験。定期的な尿蛋白検査が十分に行われていない症例も少なくなかったため、外来化学療法室で業務を行う薬剤師が電子カルテを通じて、医師に定期的な検査の実施を呼びかけることから開始した。
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