九州大学病院薬剤部は、院内の電子カルテに蓄積された診療情報を抽出して解析し、医薬品の不適切使用の症例を早期に発見する取り組みを試行している。抽出した情報に対して▽疾患禁忌▽併用禁忌▽検査値▽腎機能低下患者への投薬――に関する37項目のチェックをかけて検出した要注意症例をシートに印刷し、病棟担当薬剤師に配布。介入の手がかりとして活用する。現状ではまだ介入に至った症例は少数にとどまるため、今後はチェック条件などの見直しを行い、実用性の向上を図る計画だ。
医療法施行規則が2016年に改正され、院内医薬品の使用状況を月1回程度定期的に確認し、医薬品安全管理の対策を講じることが求められるようになった。こうした背景から同院薬剤部は、院内の電子カルテ情報の倉庫であるデータウェアハウスから診療情報を抽出し、その情報を解析することで、医薬品不適切使用症例を早期に発見する取り組みの試行に踏み切った。
* 全文閲覧には、薬事日報 電子版への申込みが必要です。