九州大学病院メディカルインフォメーションセンター長の中島直樹氏は、日本薬剤師会学術大会の分科会で講演し、「ビッグデータ解析に適した次世代電子カルテシステムを開発する必要性が高まっている」と強調した。医事会計システム等を源流とする現行の電子カルテに記載されている病名は、あくまでも保険病名であり、真の病名は別に存在するケースが少なくないことが課題となっている。中島氏は「真の病名を記載するなど、新たな電子カルテシステムの開発に向けた動きがいくつか進んでいる」と解説した。
中島氏は、23病院の電子カルテデータを集積したMID-NETの開発や実用化に関わってきた。ビッグデータ解析とも称されるデータ駆動型臨床研究には▽コストは低い▽データ規模は大きい▽すぐに結果が出る――などの利点があると指摘。従来の前向き臨床研究と併用することで「正確に対象全体を俯瞰する情報を得られる」と語った。
* 全文閲覧には 薬事日報 電子版 » への申込みが必要です。