継続フォロー支援機能を搭載
過去35年にわたって薬局向けシステムの開発や販売を手がけてきた三菱電機インフォメーションシステムズが提供する保険薬局向けシステム「調剤Melphin/DUO」シリーズは、処方箋受付から服薬指導まで保険薬局の業務を幅広くカバーしている。薬剤師に求められる役割の変化を受けて昨秋には、服用期間中のフォローをシステム化する機能をいち早く標準搭載した。このほか経営面まで幅広く支援する機能も備えている。
昨年12月に改正医薬品医療機器等法が公布され、服薬状況の継続的フォローが義務化された。今春の診療報酬改定で「特定薬剤管理指導加算2」や「調剤後薬剤管理指導加算」が新設され、患者を継続的にフォローする取り組みが点数化されている。
この動きを背景に同社はいち早く、服用期間中のフォローをシステム化する機能を標準搭載した。処方薬や患者属性に基づいて服用期間中の継続的な関与が必要な患者を抽出し、フォロー予定当日になると毎朝、自動的に該当患者をリストアップして画面に表示する。フォロー時間、内容、手段などを適切なタイミングで薬剤師に通知することにより、患者に対する継続的な薬学的管理を支援する。
また、マディアが開発した副作用指導支援システム「m-SPEHEC」と連携することにより、服用中の医薬品に対する患者の副作用発現リスクを服用期間に応じて提示する。患者属性情報と薬学的知見に基づいた服薬指導が可能となり、均てん化に寄与するほか、指導結果を薬歴に反映させることで薬剤師業務の効率化を実現している。
今回の診療報酬改定では「服用薬剤調整支援料2」により重複投薬の解消に関する提案を処方医に行った場合の評価も新設された。同システムの最新バージョンでは、多剤併用患者の抽出機能を設け、ポリファーマシー改善に向けた対象患者の“見える化”を実現する予定だ。
このほか、各種調剤機器や鑑査機器との連携を実現しており、薬剤師の業務を効率化すると共に対人業務に集中することを支援する。
対人業務支援の充実に加えて、オプションサービスにより、クラウド環境を活用したチェーン全体の薬歴を管理することも可能だ。薬歴記載状況や記載漏れのチェック、患者情報のチェーン内共有、同一処方・患者属性に応じた薬歴指導内容を参照できる。
保険薬局に特化したPOSシステムと連動する機能も備えており、投薬窓口で処方箋と一般用医薬品を合算した会計を行える。
保険薬局向け本部システムとしてデータをクラウド環境に集約し、在庫の現状や現金の動きを把握することも可能だ。この機能は、デッドストック在庫の店舗間振替による廃棄ロス削減や、長期投与患者の来局予想を加味した適正な在庫管理、来局患者や介護施設との現金収支・未収金状況の管理に役立つほか、売上、利益、資金、調剤技術料などの経営数値を本部で一元管理し、チェーン薬局経営の今を見て、未来をシミュレーションできる。
三菱電機インフォメーションシステムズ(調剤Melphin/DUO)
https://www.mdis.co.jp/service/melphin/index.html