アステラス製薬の岡村直樹副社長は、4日に開催した2021年3月期第1四半期決算説明会で、アデノ随伴ウイルス(AAV)を用いたX染色体連鎖性ミオチュブラー・ミオパチー(XLMTM)治療薬「AT132」の臨床試験で、患者2人が死亡し、米FDAの指示で試験が中断していることに言及。今年中頃を見込んでいた米国申請の時期を再検討することを明らかにした。
同剤は、完全子会社化した米バイオ企業のオーデンテスが開発するXLMTM治療薬。臨床試験では、同剤を3×10の14乗vg/kg投与した17人中3人が重篤な有害事象として進行性の肝機能障害を発症し、そのうち2人が敗血症で死亡した。3人に共通の特徴として、比較的高年齢で体重が重く、肝胆道系疾患の既往歴があった。現在、症例に関する調査を行っており、当局との協議を続けている。
* 全文閲覧には 薬事日報 電子版 » への申込みが必要です。