◆2010年度からスタートする長期実務実習の円滑実施が、崖っぷちに立たされている。将来、医療の現場で活躍し、患者の健康を守ることのできる薬剤師を育成するはずの実務実習が、大学や現場の様々な都合で、本来の目的が曲げられているというのだ
◆日本病院薬剤師会が調査した長期実務実習に関する会員アンケートでは、関東の多くの病院が調整機構を通さず、大学との直接契約で、学生を受け入れる予定であることが明らかになった。同様の囲い込みは、保険薬局でも行われているという
◆その背景にあるのは、確実に実習先を確保したい大学の思いと、確実に学生に来てほしい受け入れ側の思惑だ。大量の人材を確保したい大手チェーンのいわゆる“青田買い”も、当然考えられる
◆実務実習が苦境に立たされている原因は、乱立する薬学部と、それによって当初の予定をはるかに上回る学生数に膨れ上がったことだと、今さらいってみても仕方がない
◆薬剤師の臨床経験不足がどれほど非難の対象となってきたか。6年制実現の経緯を思い出し、未来の薬剤師育成に向けた大学、医療現場双方の良識を信じたい。
長期実務実習どうなる?
2008年10月17日 (金)
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