日本緩和医療薬学会は19日、横浜市内で開かれた評議員会で、学会独自の認定制度である「緩和薬物療法認定薬剤師」の認定試験を、2010年1月から開始することを承認し、総会に報告した。前日の理事会で、正式に決定していたもの。
認定試験受験資格は同学会の会員であり、薬剤師の実務経験が5年以上、緩和ケアの従事経験が3年以上で、関連する学会などを通じて対象とする講習を受け、100単位以上を取得していることなどが条件となる。
認定対象となる講習は、日本緩和医療薬学会、日本緩和医療学会が主催する教育セミナーやe”ラーニング、麻薬・覚せい剤乱用防止センターや日本薬剤師研修センターなどが実施する「がん疼痛緩和と医療用麻薬の適正使用推進のための講習会」や、日本薬剤師会、日本病院薬剤師会または都道府県薬剤師会、都道府県病院薬剤師会による緩和ケア領域の講習会など。
申請に当たっては、緩和薬物療法に従事していることを証明するため、病院・診療所の薬局では所属長や連携している病院・診療所の署名、保険薬局では、麻薬小売業者の免許を持っている開設者の署名が必要になる。
そのほかの詳しい申請要件については、緩和医療薬学会のホームページに掲載されている。
今後の予定としては、認定試験の問題を作成しなければならないため、試験を作成する暫定認定者を選抜する試験を09年1月に実施、3月には暫定認定作業を終え、問題作成を開始する。なお、暫定認定者は40人程度を予定しているという。
10年1月の初回試験の応募締め切りは09年12月。認定は、5年ごとに更新を必要とする。