保険薬局のジェネリック医薬品(GE薬)在庫品目数が9月現在で平均220品目に増加していることが、日本保険薬局協会(NPhA)の調べで分かった。「変更可処方せん」であった2007年12月調査の145品目に比べ、処方せん様式変更によって1.5倍に増えた。その一方、GE薬への「変更不可」欄にチェックのない処方せんの割合や、実際にGE薬が処方された割合は、07年12月調査と大きな違いはなく、GE薬の在庫が増加する一方、GE薬処方は進んでいないことが明らかになった。
調査は9月8日から9月末まで、NPhA正会員の店舗を対象に実施。1427店から有効回答が得られた。都道府県別の回答店舗数は東京都が191店(13.4%)と最も多く、次いで神奈川県149店(10.4%)、北海道122店(8.5%)と、上位3地域で約3割を占めた。
「在庫医療用医薬品品目数」は平均1063品目で、今年6月に行った調査より45品目増えた。在庫数としては「50001000品目未満」の店舗が最も多く44.7%を占めた。次いで「100001500品目未満」が34.6%、「150002000品目未満」が14.8%となっている。傾向としては「500」01000品目未満」が減少し、1500品目以上を在庫している店舗の増加がみられている。
そのうち、「在庫GE薬品目数」は平均220.6品目で、今年6月調査の202.2品目より18.4品目増加した。店舗別在庫数では、「1000200品目未満」が32.5%と最も多く、次いで「300品目以上」27.3%、「500100品目未満」22.5%、「2000300品目未満」12.8%、「50品目未満」4.9%だった。
今年6月の調査と比べ、「50品目未満」が減少したのが大きな特徴で、05年12月調査の43.2%からみると、保険薬局におけるGE薬在庫の底上げが進んでいることがうかがえる。在庫数の平均値でみても、05年12月調査では76品目余で、この203年の間にGE薬在庫数は3倍に増加したことになる。
一方、GE薬への「変更不可」欄にチェックのない処方せんの割合は56.6%で、この3カ月間でほとんど変化はなかった。実際にGE薬を処方した割合も34.9%で、今年6月調査(34.7%)と同様だった。
全処方せんでみると、際にGE薬に変更された割合は19.7%で、今年6月調査(19.8%)も含め、“2割の壁”の前で足踏みしている結果となった。