田辺三菱製薬は1日、自己免疫疾患の視神経脊髄炎スペクトラム障害(NMOSD)の治療薬「ユプリズナ」を国内で発売した。ピーク時売上高は2026年に59億円を見込む。
同剤はヒト化抗CD19モノクローナル抗体。抗体生産に関わるB細胞を循環血液中から速やかに除去してNMOSDの再発を予防する。
持続性の高さが特徴で、半年に1回の点滴静注で済む。
既存治療で用いられる経口ステロイド薬などのほか、競合薬の「ソリリス」「エンスプリング」と比べても投与間隔が長く、利便性が高い。
NMOSDは中枢神経系の自己免疫疾患。再発を繰り返し、失明や車椅子生活に至るケースもある。患者数は国内で4000人と推定されている。
米国では20年6月に導入元のホライゾン・セラピューティクスが承認を取得して販売中。
現在、適応拡大に向けて重症筋無力症とIgG4関連疾患を対象に、ホライゾンと田辺三菱の共同によるグローバル第III相試験が進んでいる。
【お詫びと訂正】
記事中、売上高のピーク時期は2026年ではなく、28年です。同社から申し入れがありました。