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【厚労省】腎細胞癌治療薬「ネクサバール」、使用上の注意改訂を指示

2008年12月24日 (水)

 厚生労働省は19日、腎細胞癌治療薬「ネクサバール」(一般名:ソラフェニブトシル酸塩)の投与による急性肺障害で、2例の死亡が確認されたことを受け、製造販売元のバイエル薬品に対し、使用上の注意などの改訂を指示した。

 厚労省によると、2008年4月から11月までにネクサバールを服用した腎癌患者2000人のうち、4人で同剤との因果関係が否定できない間質性肺炎などの急性肺障害が発生し、2例が死亡した。

 厚労省は、急性肺障害などの発生について、同剤の国内治験で確認されなかったことや、海外の添付文書にも記載されていなかったことを踏まえ、添付文書の改訂を指示した。

 添付文書には、同剤の投与によって、間質性肺炎や急性肺障害が発現する場合があることから、呼吸困難や発熱、咳嗽などの臨床情報を十分に観察し、異常が確認された場合には速やかに胸部X線検査などを実施すると共に、急性肺障害などの発現が疑われる場合は、投薬を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与といった処置を行うこととしている。

 また、呼吸困難などの臨床症状が発現した場合には、直ちに患者への情報提供を行うこととした。

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