【札幌医大と共同開発】
免疫生物研究所(IBL)は、移植片対宿主病(GVHD)患者の血清中で増加するケモカインCCL8/MCP‐2の測定キットを研究用試薬として発売した。
CCL8/MCP‐2は、単球や線維芽細胞、上皮細胞から産生され、CD4・CD8陽性T細胞、単球、NK細胞などの遊走に働き、炎症の形成に関与している。
札幌医科大学の小海康夫教授らの研究グループはCCL8/MCP‐2が、移植後のGVHD患者の血中で、病態の程度に応じて有意に上昇することを突き止めた。
測定キットは、その成果を生かし、GVHDの血中マーカーとして、札幌医大とIBLが共同して開発したもの。これまで、GVHDを判定する有効なマーカーはなく、GVHDの早期診断や病態のモニタリングへの活用が期待されている。
IBLと札幌医大のグループは今後、体外診断薬としての開発を目指し、早ければ1年以内に他社へのライセンスアウトを行う予定。
販売価格は、1キット9万8000円。