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ある薬学部教授の悩み

2006年08月07日 (月)

◆ある薬学部教授との話。どんなに熱意を持って教育しても、留年や退学などの脱落者が、毎年数人は出てしまうのが悩みだと言っていた。理由は様々だが、薬学部特有の理由として「自分は薬剤師に向いていない」と思い込み、退学を決意する学生もいるらしい
◆当然ながら、教授は学生の相談に乗るが、その際、学生の懐具合では絶対入れない高級レストランへ連れていく場合もあるという。そこで教授曰く「ここは普段は入れない高級店だが、近くの薬剤師は来ている。君も頑張って勉強し薬剤師になれば、自分のお金でこういう店に来られるんだよ」
◆人間の心理をついた心憎いやり方だと思う。学生にとって勉強する動機は、単純明快で強烈なほど効果的だ。「将来のため」だとか、漠然としたきれいごとを並べ立てられるよりも、よほど効果があるのではないか
◆相次ぐ薬学部の新設で、来年度はついに70校を超える見込みだ。薬学生がどれだけ増えようとも、一人ひとりが最後まで学業を完遂できるように、親身な指導者や教育環境に恵まれることを願いたい。



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