日本CRO協会(中村和男会長/JCROA)は、2008年次(1012月)の業績をまとめた。それによると、調査を実施した会員39社の総売上高は1025億1200万円と、初めて1000億円の大台を突破した。09年の概算予測でも1100億円と成長を見込んでいる。総従業員数は9027人で、09年には1万人に達すると見ている。非会員の関連会社(31社)を含む総売上高は1538億7400万円、従業員数は1万6131人だった。
08年の会員数は、正会員20社、準会員7社、賛助会員14社の41社。
売上の大部分は医薬品開発で、総売上高の81%を占めている。そのほか、医療機器等、SMO/CRC、非臨床が各2%、食品が1%、その他(治験臨床集中検査業務、派遣、BE試験、EDC等のデータベース・システム作成、QC、教育研修、医師主導・臨床研究・自主研究など)12%となっている。また、73%が国内企業からの受託で、外資系は27%だった。
医薬品・医療機器等・食品関連の売上高866億6600万円の業務別割合は、モニタリングが最も多く65%、次いでデータマネジメント/統計解析21%、登録・データセンター3%、メディカルライティング1%、その他(前同+医療機器新生関連、食品試験関連など)10%だった。
医薬品業務売上高832億8800万円のフェーズ別割合は、PI4%、PII20%、PIII38%、製造販売後臨床試験・製造販売後調査等25%、その他13%となっており、PIIIが4割を占めた。
モニター業務が4割以上占める
従業員の業務別割合は、CRA41%、データマネジメント/統計解析24%、薬事・コンサルティング2%、CRC1%の順で、管理部門8%、その他(臨床サポート業務、IT関連、臨床試験関連の臨床検査、営業等)は24%となっている。雇用形態は正社員が78%、アルバイト・派遣社員22%。
医薬品・医療機器等・食品関連プロジェクトの受注総数は7614(1プロジェクト=1業務・1プロトコール)で、業務別ではデータマネジメント/統計解析23%、モニタリング15%、登録・データセンター9%、メディカルライティング8%、その他45%だった。
医薬品関連の総受注5156プロジェクトのフェーズ割合は、PI12%、PII14%、PIII20%、製造販売後臨床試験9%、製造販売後調査等17%、その他28%となっている。
また、会員と資本関係のある関連会社31社の売上高は、513億6200万円、従業員数は7104人だった。