
半田哲郎氏
日本薬学会第129年会が半田哲郎氏(京都大学大学院薬学研究科教授)を組織委員長として、26日から3日間、京都市の国立京都国際会館とグランドプリンスホテル京都で開催される。京都での年会は11年ぶり。年会では、「創と療の伝統と革新」をテーマに、薬学のさらなる発展に向け、将来像が展望される。参加者は9000人を見込んでいる。
今年の年会の大きな特徴は、薬剤師養成のための教育が6年制になるなど、薬学教育や薬学の将来が時代の変革期を迎えていることから、今後を展望するような医療薬学系や教育関係の話題を、最終日の28日に集約したこと。最終日は、薬学会の会員でなくても、日本薬剤師会・日本病院薬剤師会の会員であれば、5000円の参加費で参加できる仕組みも取り入れた。薬科大学・薬学部学生は学生証を提示すれば、28日は無料となる。
28日には、一般シンポジウムとして、「薬剤師の未来像」をはじめ、「激変する医療環境と薬剤業務の革新」「臨床センスが要求される救急医療薬学」「大規模副作用症例データベースを用いた医薬品安全性情報の解析」「薬学教育:未知の領域に向けて」などが企画されている。このうち、薬学のさらなる発展に向けては、「薬剤師の未来像」で日薬会長の児玉孝氏が「薬剤師の将来ビジョン」をテーマに基調講演するほか、日本病院薬剤師会会長の堀内龍也氏が「薬剤師は医療にどのように貢献するのか」で特別講演する。また、27日には、「薬学界の展望」をテーマに、理事会企画シンポジウムも行われる。
そのほか、一般シンポジムは43テーマが企画され、社会的に問題になっている食品安全や地球環境も取り上げられた。一般発表演題は初めて4000題を超え、医療や教育関係の演題増加が目立っている。

日本薬学会129年会のポスター