オーガナイザー
川上和宜(がん研有明病院薬)
堀里子(慶應大薬)
免疫チェックポイント阻害薬を含む癌薬物療法は癌治療の大きな柱である。癌薬物療法による副作用は多種多様であり、薬剤師を含めたチームアプローチが必要とされている。チームの中で、薬剤師に求められることは“薬の説明”だけでなく、経口抗癌薬のアドヒアランス向上への貢献、支持療法薬を含めた副作用マネジメントであり、薬のプロとして本質が問われている。
さらに、現在は外来通院治療が主流であり、病院だけでなく保険調剤薬局でもそのスキルは求められる。今までは多くの場合、薬剤師は臨床現場で癌薬物療法のマネジメントを学んできたが、今後は大学教育を含めたオール薬剤師で高質な癌薬物療法を患者に提供できる体制を整えるべきである。
今回のシンポジストは、癌専門病院での臨床経験が豊富な薬剤師である。患者安全管理というキーワードを軸に大学や病院、保険調剤薬局で次世代の癌薬物療法を構築するために必要な知識やスキルについて共有する。
(川上和宜)