地域偏在解消へ対応策
石川県は、能登地区で深刻な薬剤師不足となっている現状を受け、地域偏在の解消に向けた対応策を検討する。1日に行われた県議会定例会の一般質問で、紐野義昭議員が地域医療介護総合確保基金を用いた奨学金返済免除制度の活用や、地域枠入学生枠を県内の金沢大学薬学類や北陸大学薬学部に設定するよう提案。これに対し、馳浩知事は「薬剤師を確保し、地域偏在を解消することは重要なことで、どのようなことができるのか薬剤師会や医療機関、大学などの関係機関等の意向を確認しながらしっかり取り組んでいきたい」と応じた。
石川県の薬剤師確保は困難な状況が続いている。特に病院薬剤師の確保が深刻で、2018年に町立富来病院で薬剤師が不在となり、医薬品供給が危機に瀕した。能登地区でも薬剤師が不足しており、金沢大学病院の薬剤師が富来病院や宇出津病院に出向し、県立中央病院に人事異動するなどして医療を支えているほか、県内の多くの病院長や薬剤部長が薬剤師不足を訴えている。学校薬剤師の確保も困難な状況となっている。
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