国内で承認された抗体医薬品を対象にサルを用いた非臨床安全性評価でヒト副作用の予測性を評価したところ、ヒトにおける副作用を検出できない医薬品が多いことが、日本製薬工業協会基礎研究部会が実施した調査研究結果で判明した。サルの短期毒性試験と長期毒性試験で毒性用量を比較し、試験期間を延長した場合でも結果に変化が見られず、長期試験のニーズも疑問視される結果となった。今後、製薬協はサルとヒトで一致している所見などを掘り下げて研究し、サル毒性試験の削減や動物実験代替法ニーズが高い臓器などを提案していきたい考え。
新薬の非臨床安全性評価で動物実験の削減が求められる中、特に非ヒト霊長類(サル)の使用削減が課題となっており、規制当局は動物試験の3Rsの原則に従って可能な限り動物試験を削減し、動物実験の代替法の活用を推進している。
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