
塩野義製薬の手代木功会長兼社長は10月31日、大阪市内で開いた中間決算説明会で、2023年3月期の通期業績見通しについて、新型コロナウイルス感染症のワクチンと経口治療薬「ゾコーバ」で1100億円の売上を見込んだ期初予想を変更しない考えを示した。ワクチンの承認申請時期は「11月末から12月にかけて、遅くても年内」と言及。経口治療薬の承認や実用化の時期は明言せず、「厚生労働省や医薬品医療機器総合機構(PMDA)と毎日のように協議している」と述べるにとどめた。
期初は、国による買い上げ等で上期に450億円、下期に650億円の売上を見込んでいた。「ゾコーバ」は緊急承認が継続審議となり、新型コロナウイルスワクチン「S-268019」も製造体制の確立等に時間を要したため、承認申請が予定より遅れている。その結果、上期には関連売上が立たなかったが、売上は下期にずれ込むとし、通期の総額は変更しなかった。
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