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【薬食審医療機器・体外診断薬部会】手術用ロボット「ダビンチ」など承認

2009年09月10日 (木)

 薬事・食品衛生審議会医療機器・体外診断薬部会は8日、ジョンソン・エンド・ジョンソンが申請した内視鏡手術器具の操作を支援するロボットユニット「da Vinciサージカルシステム」と専用の内視鏡能動器具・処置具一式、ケーシーアイが申請した難治性創傷の治療に使用する「V・A・C・ATS治療システム」の製造販売を承認した。次回の薬事分科会に報告される。

 da Vinciサージカルシステムと器具・処置具一式は、一般消化器外科、心臓外科を除く胸部外科、泌尿器科、婦人科の各領域において、内視鏡下で組織の把持、切開、縫合などの機械的作業を行う機器。三次元画像を見ながらマスターコントローラを操作すると、術者の手や手首の動きを縮小して、体腔内に挿入した専用の器具や処置具の先端に伝えることができるため、微細な制御が可能だ。

 ロボット手術ユニットの国内承認は今回が初めて。米国では2005年、EUでは06年にCEマークを取得。日本では、米国の臨床試験成績で、昨年12月に申請が行われた。

 リスクの分類は、サージカルシステムがクラスIII(高度管理医療機器)、その他の器具・処置具はいずれもクラスII(管理医療機器)

 承認条件として、[1]適切な教育プログラムの受講と、手技等に関する十分な知識・経験を有する医師および医療チーム体制の確保[2]適応領域の治療に十分な経験のある医師を有し、緊急時(開胸が必要な事態の発生など)を含めた、十分な対応が整った医療機関で実施――が付された。

 ちなみに、1世代前のシステムを使った冠動脈バイパス移植術には、高度医療評価制度が適用されている。

 V・A・C・ATS治療システムは、創傷部を覆って形成した閉鎖環境に、微弱な物理的陰圧力をかける機器。管理された陰圧を付加することで、滲出液と感染性廃棄物の除去、創の保護、血流増加による肉芽形成の促進を図り、創傷治療を促す。最大26×15cmまで創傷部を覆うことができるが、出血や感染症に留意して使用することが求められる。

 欧米では03年に導入され、世界で120万台が使用されているが、日本では類似品の承認は前例がない。リスク分類はクラスIII。



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