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10人に1人は「肺炎クラミジア」か

2006年06月09日 (金)

◆「動脈硬化の発症や進展に細菌が関与しているのではないか」という見方が広まってきた。ヘリコバクター・ピロリなどがその候補として挙げられる中で、近年特に注目を集めているのが「肺炎クラミジア」だ
◆この菌は人から人へ咳やくしゃみで感染する。免疫が低下した高齢者などでは肺炎に至ることもあるが、多くの場合症状は軽く、感染したことに気づかない。抗体の存在を調べた検討から、607割の人は過去この菌に感染したか、現在も感染していることが推定されるという
◆厄介なのは、慢性的な感染状態が継続すること。大阪大学の山本容正教授らの研究により、健康成人のリンパ球に肺炎クラミジアが潜伏感染していることが明らかになった。成人の約9%、ほぼ10人に1人は慢性的な感染状態にあるという。慢性感染したこの菌が血管内で炎症を惹き起こし、動脈硬化を招くと考えられている
◆では、抗菌剤による治療は有効だろうか。7000人以上が参加したメガスタディなど、種々の臨床試験が欧米で実施された。しかし残念ながら、動脈硬化性疾患の発症や死亡を抑制する効果は、認められていないのが現状だ。



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