中外製薬は、正常組織の抗原には結合しない「スイッチ抗体」など次世代抗体技術を用いた抗癌剤など五つの自社創製新薬候補を新たに臨床試験入りさせた。スイッチ抗体は、正常組織に結合しない性質を持つため、副作用を抑える一方で投与量を増加させることができ、より効果を高める技術として期待している。
次世代抗体技術を用いた候補は固形癌、自己免疫疾患、自己免疫疾患の一種のセリアック病を対象に計六つになり、いずれも第I相試験が進められている。
先行して臨床試験入りしているのは固形癌を対象にした「STA551」で、スイッチ抗体技術を用いた新薬候補。腫瘍組織で高濃度に存在するとされているアデノシン3リン酸(ATP)を活性化のスイッチとなり、腫瘍組織に特異的に効果が発揮されるよう設計されている。
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