村田製作所は19日、村田学術振興・教育財団が実施している2025年度の高校・高等専門学校を対象とした教育助成事業の採択校を決定したと発表した。同年度は合計33件、総額3577万円の助成が行われた。
現代社会の複雑な問題解決に対応するためには、総合的な能力やスキルが求められるだけでなく、技術立国日本の将来に期待される競争力やイノベーション創出の源泉となる人材育成を目指すSTEAM教育が探求意欲を高める手段として注目されている。同事業は、生徒たちが自らの可能性を広げ、総合的な能力や創造性を伸ばすためのSTEAM教育を支援することを目的にしている。
助成内容はA助成(モノづくり教育支援)、B助成(STEAM教育支援)、C助成(STEAM研修支援)の3プログラムに分かれている。24年度から開始され、25年度までは関西地区限定で募集を行い、26年度から全国展開を予定している。
25年度はA助成が10件の応募中7件を採択し合計2066万円が助成された。B助成は同じく22件中13件に合計1254万円、C助成は17件中13件に257万円が助成された。
同財団理事長の村田恒夫氏は、「この助成事業を通じ、STEAM教育の推進と『モノづくり』に重点を置いた総合的な学びを支援できることを大変嬉しく思う。次回から全国の学校を対象とし、多くの生徒が理工系分野への関心を深め、自ら課題解決に挑戦する力を育む一助となることを期待している」とコメントしている。