
日本香粧品学会の石河晃理事長(東邦大学皮膚科学教授)は、4日に都内で開かれた第50回学術大会で挨拶。▽香粧品セーフティアセッサー(SA)の育成と資格認定、▽パッチテストの条件などを助言するボードの立ち上げ――を進めるなど、香粧品の安全確保に取り組んでいる現状を報告した。
SAは、高い水準で製品情報ファイル(PIF)の記載や評価ができる人材として想定されており、学会が育成し資格認定も行う。育成については、ドイツ化粧品・トイレタリー製品・香水・洗剤協会のプログラムを導入、英語のスライドに日本語の字幕を付けて提供する。講習はオンライン方式とセミナー方式の2本立てで、オンラインは今年の11月頃、セミナーは来年4月頃から開始する予定である。最初の認定は、来年9月以降を目指している。
一方、化粧品による接触アレルギーが起きた場合、どの成分がアレルゲンなのかを調べる必要がある。その際に行うパッチテストに関し、至適濃度などの諸条件を協議して助言するための組織として設置されたのが、成分パッチテスト検討ボードである。皮膚科医4名、企業関係者10名、薬学研究者2名で構成される専門家集団だ。
また、パッチテストを多施設で行うに当たっては、成分の試料を調製して、各機関に配布しなければならない。そこで、アレルゲンの調整から管理、配布までを、同志社大学薬学部の研究室に依頼したことを明らかにした。
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