シスメックスは19日、同社が用いている試験所および計測機器の校正業務を行う校正機関の能力に関するISO/IEC17025の認定範囲で用いる赤血球・白血球の基準測定操作法が、臨床検査分野における国際整合性のとれた測定法や標準物質を定義する国際機関であるJCTLM(The Joint Committee for Traceability in Laboratory Medicine)データベースに登録されたと発表した。
同社は、ヘマトロジー分野において日本、米国、欧州の基準測定操作室に独自開発した標準器を設置し、赤血球・白血球の基準測定操作法を頂点としたトレーサビリティ体系を30年にわたって維持してきている。
近年は、臨床検査分野において国際規格に準拠した検査結果の質の保証が製造業者には強く求められている。同社では、ISO17511:2020、ISO 5193などの国際規格の要求を満たす「赤血球・白血球の基準測定操作法の標準作業手順書」を、同社も参画している日本検査血液学会が主導して作成し、国際血液学標準化協議会との連携のもと、2021年にJCTLM(臨床検査医学におけるトレーサビリティ合同委員会)に申請し、今回承認が得られデータベースへの登録が完了した。
臨床検査の標準化のためには、基準測定操作法から顧客における日常の検査法に値を適切に伝達することが重要となっている。同社は、JCTLMの承認を得た基準測定操作法による値を顧客に伝達するための校正サービスの提供に加え、ISO17043の認定を得た外部精度管理などのサービスも提供している。これらの取り組みを通じて、血液検査の標準化と質の向上に貢献し、顧客へ安心を届けると共に、ヘルスケアの進化をデザインしていく。
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