効率性と遵守要件を両立‐PMSの新スタンダードに

スウェーデン発のEDCベンダーであるViedocは、日本の製造販売後調査(PMS)に特化した完全統合型データ収集ソリューションである「Viedoc PMS」の国内展開を進めている。また現在治験参加者向けのポータル機能を提供する臨床試験支援プラットフォームの開発を進めており、臨床試験全体の効率化と品質向上に寄与することを目指している。
Viedocは国際基準対応のEDCとして世界75カ国以上で広く導入され、日本国内でも累計2000件以上の臨床試験で利用されるなど、高い信頼と実績を誇っている。このViedoc EDCを基盤に、日本特有の制度である製造販売後調査(PMS)に対応するために開発されたのが「Viedoc PMS」だ。PMSに求められる効率性と遵守要件を両立させ、直感的に操作できるシンプルなUIによりユーザートレーニングが最小限で済むなど、「使いやすい」「信頼できる」「コスト効率に優れる」などの特徴を持ち合わせている。PMSシステムの新しいスタンダードとして国内の多くの製薬企業やCROから支持を集めている。
スウェーデンと日本は長年にわたり、医療・技術分野で安定した協力関係を築いている。これも同社システムを安心して長期的に利用できる基盤となっている。Viedocとして日本市場への深い理解と制度対応力を備えており、特に日本法人であるViedoc Japanを通じたクライアントへのサポート体制も万全だ。
さらに、エベレスト・グループが実施した「ライフサイエンス分野EDC製品評価(PEAK Matrix 2024)」において、Viedocはユーザビリティ、機能性、グローバル展開、コスト効率の高さなどが評価され、「リーダー」に認定された。
実際に日本再生医療学会が運営する「NRMD」「REAP」と呼ばれるデータベースのための情報収集にもViedocが採用されており、公的機関レベルでの実績が信頼性を裏付けている。加えて日本市場向けにはメイン・サブ・サードの3重のサーバー体制を取るなど、災害時や障害発生時にもデータを安全に維持できる堅牢性を備えている。
また現在同社が開発を進めているのが、臨床試験支援プラットフォームだ。被験者が臨床試験やアンケート調査に関する情報をスマートに管理できる専用プラットフォームとして、Viedocが提供するePRO(Viedoc Me)やEDC(Viedoc Clinic)などのシステムと連携し、臨床試験全体の効率と品質向上に貢献できるものを目指している。特に市販後のエビデンス収集においては、GPSP対象の調査に留まらず、従来効率化が難しかったOTC医薬品の利用者アンケートや患者のQOL調査といった任意の市販後調査でも重要な役割を果たす可能性を探っている。被験者が自身のスマートフォンやタブレットから直接調査に参加できる仕組みにより、従来のはがき調査や購入薬局での情報回収に比べてより簡便かつスムーズにGxP準拠を確保した形でデータ収集を実現することを想定している。今年8月に発出された「要指導医薬品の製造販売後調査等の実施方法に関するガイドライン」の一部改正のQ&Aでは、初めて公式に「電子的調査」が認められ、その条件や留意点が明文化されたが、このプラットフォームもこうした新たなルールに対応したアプローチの一つとなる可能性がある。
ViedocのCEOでViedoc Japanの代表も務めるフィリップ・マクリー氏は、「日本のPMS環境は変革の瀬戸際にあり、『スピード・統合性・コンプライアンス』を成功のカギとする新時代に突入している。Viedocはこの変革を支えることでスポンサーやCROに貢献していきたい」とメッセージを送る。
Viedoc Japan(Viedoc PMS)
https://www.viedoc.co.jp/solutions/viedoc-pms/