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米食品医薬品局(FDA)は、メンケス病の小児患者に対する初の治療薬としてZycubo(一般名copper histidinate)注射剤を承認した。
Zycuboは皮下注射による銅補充療法で、腸管での銅吸収障害の影響を受けることなく体内に銅を供給し、より効率的に利用できる作用機序を持つ。最もよく報告された副作用は、感染症、呼吸器系の問題、けいれん、嘔吐、発熱、貧血、注射部位反応などであった。FDAは、銅は体内に蓄積する可能性があるため、Zycuboを投与される患者は潜在的な毒性について厳重に経過観察を行う必要があると述べている。
メンケス病は、遺伝子変異により腸管での銅吸収と組織への輸送が障害される神経変性疾患である。けいれん、発育不良、発達遅延、知的障害を主な症状とし、血管系、膀胱、腸管、骨、筋肉、神経系にも異常を引き起こす。典型的な例は乳児期に発症し(患者の90%)、未治療の場合、3歳を超えて生存することは稀である。世界中で約10万~25万人に1人の割合で発生し、男児に多く見られる。
今回の承認は、最大3年間の治療を受けた3歳以下の患者を対象とした2件の非盲検化単群臨床試験の結果に基づいている。全生存率は、治療患者群66人と、同時期に存在した外部の未治療患者17人(対照群)を比較して評価された。
その結果、出生後4週間以内に治療を開始した小児(早期治療群)では、対照群と比較して死亡リスクが78%低下した。早期治療群では約半数が6年を超えて生存し、12年以上の生存例も確認された。対照群では6年を超えて生存した例はなかった。出生後4週間を超えて治療を開始した小児においても、生存期間の大幅な延長が認められた。
FDA・医薬品評価研究センター(CDER)のChristine Nguyen氏は、「今回の承認により、この壊滅的で進行性の疾患に罹患した小児患者たちはFDA承認の治療選択肢を得ることができ、より長く生きる可能性が高まるだろう。FDAは、メンケス病をはじめとする希少疾患の患者のための医薬品開発を推進するため、希少疾患コミュニティーと引き続き連携していく」と、同局のリリースで述べた。
なお、Zycuboの承認はSentynl Therapeutics社に付与された。(HealthDay News 2026年1月20日)
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https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/fda-approves-first-treatment-children-menkes-disease?utm_medium=email&utm_source=govdelivery
https://sentynl.com/news/zycubo-fda-approval/


















