◆OTC類似薬の議論が新たな局面を迎えた。5月29日に成立した改正健康保険法では、市販薬と成分や効能が類似する医療用医薬品について、患者に追加負担を求める制度が盛り込まれた。対象は湿布薬や保湿剤、抗アレルギー薬など77成分約1100品目で、来年3月の導入が予定されている
◆制度創設の背景には、現役世代の保険料負担の軽減と医療保険財政の持続可能性確保がある。政府はセルフメディケーション推進との相乗効果を期待しており、スイッチOTC開発や一般用医薬品市場の活性化にも関心が集まる
◆一方、慢性疾患患者や高齢者への影響を懸念する声は少なくない。保湿剤や鎮痛薬などは継続使用される事例も多く、受診控えや服薬アドヒアランス低下を招く可能性も指摘されている
◆制度の成否を左右するのは財政効果だけではなく、患者の医薬品アクセスを確保しながらセルフケアをどう定着させるかにある。OTC類似薬の見直しは保険診療とセルフメディケーションの新たなバランスを問う試金石となりそうだ。
OTC類似薬に新局面
2026年06月03日 (水)
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