日立製作所は7月22日、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が公募した「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業」のテーマ「社会課題解決に向けた量子コンピュータ次世代機開発・実証の加速」に実施予定先として採択されたと発表した。同事業は、Intel Corporationの日本法人であるインテルとの協力により共同提案したもので、同社は、同事業を進める過程でIntel Corporationと包括的な戦略的協業を公表しており、今回の採択を受け、産業技術総合研究所(産総研)との共同研究を通じ同事業を推進していく。実施期間は2029年3月までを予定している。
同事業では、量産プロセスへの展開を見据えた量子デバイス製造およびシステム設計基盤の確立に向けて、量子ビットチップの設計、3D実装、クラウド運用までを一体で進めていく。これにより、将来の大規模かつ高信頼なシリコン量子コンピュータの実現に必要となる、設計・製造・運用基盤の構築を目指す。
主な開発項目としては、
▽産業品質100量子ビット・シリコン量子コンピュータ向け量子ビットチップ設計およびパッケージング技術開発
▽産業品質100量子ビット・シリコン量子コンピュータ向けプロセスデザインキット(PDK)の開発
▽1000量子ビット・シリコン量子コンピュータ向け3D実装技術開発
▽シリコン量子コンピュータのクラウド展開向けシステム開発
――が挙げられる。
同社は、同事業で開発する量子ビットチップ設計、実装、クラウド運用の基盤技術をもとに、27年度までにクラウド公開を行い、その後の段階的なサービス展開を目指していく。併せて、実用化に向けた重要なマイルストーンとして、28年度に100量子ビット、30年度に1000量子ビット規模の、量子誤り訂正符号を実装したシリコン量子コンピュータ
試作機の実現に取り組む。
今後も同社は、インテルや産総研をはじめとする協力者との連携を通じ研究開発を加速させていく。さらに同社は、同事業の成果を通じてLumadaの進化を支え、従来の計算基盤では対応が難しい社会課題の解決に貢献することで、産業や社会インフラの高度化と持続可能な社会の実現を目指していく。
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